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2016年10月1日より、B型肝炎の予防接種が、定期接種(無料)になりました。今回の定期接種化により、B型肝炎ワクチンに興味を持たれた方も多いのではないでしょうか。

これまでは任意接種で、病院によって異なるものの、一回あたり約5,000円ほどの費用がかかっていました。しかも、B型肝炎ワクチンは、3回の接種が必要です。

約5,000円 × 3回分 = 約15,000円分のワクチンが公費となると、家計には大助かりですよね!

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それでは、B型肝炎とはどんな病気であるのか、定期接種の対象者、接種の回数、スケジュール、今後の動向を詳しくみていきましょう。


B型肝炎とはどんな病気?

B型肝炎とは、B型肝炎ウィルスが肝臓に感染することで起こる、肝臓の病気です。

乳幼児がB型肝炎ウィルスに感染すると、すぐには肝炎をおこさなくても、キャリア化しやすく(B型肝炎ウィルスが肝臓に住み着いた状態)、将来、「肝硬変」や「肝がん」を発症したり、免疫が落ちたときに重度の肝炎を引き起こすことが分かっています。

主に、血液や唾液から感染するとされ、一度感染すると、ウィルスを完全に排除することが難しいです。B型肝炎ウィルスから子どもたちを守るために、海外では、全ての乳幼児に対して、B型肝炎ワクチンの接種を行っている国が多くなっています。

知らずに他者から感染する前に、必ずワクチンにて予防しましょう!


定期接種の対象者は?例外もあります。

公費で接種できる赤ちゃんは、平成28年(2016年)4月以降に産まれた、0歳児の赤ちゃんです。

ただし、その母親が妊婦であるときにB型肝炎を患っており、子どもへの感染予防のために、生後12時間以内に既に接種されている赤ちゃんは、対象外となります。この場合は、定期接種対象外ですが、保険適応となります。


定期接種の回数、スケジュールは?

原則としては、生後2ヵ月、3ヵ月、7〜8ヵ月の3回接種となります。

1回目の接種から4週間後に2回目、更に20〜24週を経過した後に3回目の接種となります。


今後の動向。助成する自治体が増えるかもしれません。

定期接種化したということは、はしか・風しんやBCGなど、他の定期接種ワクチン同様に、「B型肝炎ワクチン=子どもたちに必要不可欠なワクチン」であることを意味します。

今後、独自に補助を行う自治体が増えることが予想されます。

しかし、定期接種対象外の方で、今後の接種を考えているならば、助成を期待して待つよりも、少しでも早く接種してあげる方が良いでしょう。

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