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ビットコイン『Bit coin』の仕組みとは何か?

ビットコインの仕組み

単なる電子データが通貨になるとは、普通は考えにくいですが、その背景には昨今の経済不安も関係しています。

私たちは電子データなんて価値がないと思ってしまいがちですが、本当にそうでしょうか?

現実の通貨も、実は価値がなくなる可能性があります。そして、実際にそんな事が世界で起きているんです。

本記事では、そんな通貨と通貨を巡る世界の状況を交えて、ビットコインの仕組みに触れたいと思います。

ちなみに、ビットコインってそもそも何だっけ?とあやふやな方は以下記事をご参照ください。

【分かりやすく解説】仮想通貨ビットコイン『Bit coin』とは?


国家が破綻すると、どうなるのか?

通貨が通貨として機能するためには、必ず「信用」が必要になります。

そして、この「信用」が崩壊する事件、つまり、国家の財政破綻の際には、必ずその国の通貨は暴落してきました。

国の通貨が暴落した後に待っているのは、デノミです。
デノミとは、例えば1万円札の価値を、100円にします、というような通貨の切り下げのことを意味します。

簡単に言うと、江戸時代の徳政令のようなもので、いわゆる借金をチャラにする、というものです。

国が財政破綻するとはつまり、国が借金を抱えすぎ、借金が返済できなくなった状態です。

では、国は誰に借金をしているのか?

それは、我々国民です。

我々国民は、別に国債を買っている訳でもないので、国にお金を貸している覚えはないと思うかもしれません。

しかし、実は我々国民は、間接的に国にお金を貸しています。間接的に国債を買っているのです。

我々は自分のお金を銀行に預けていますよね?

銀行だけではありません、郵便局にもお金を預けていますよね?

国民からお金を預かった銀行や郵便局は、その後何をするかと言いますと、国の国債を買っているのです。

そして、国債の償還に伴い、買った国債の金額に応じた利益を得ています。

国が財政破綻するということは、国債の償還ができないということです。

これは実は非常に怖いことで、私たちの生活に大きな影響を及ぼします。


本当に怖い、国家の破綻時に必ず起きる『銀行封鎖』とは?

国が国債の償還ができないとどうなるか?

それは、つまり、銀行や郵便貯金にお金を返せないということを意味します。

すると、銀行や郵便局は、当然国に貸したお金が返ってこないので、国民にお金を返せません。

でも、国民は銀行に預けているお金をとにかく手元に戻したいので、窓口に走ります。
しかし、窓口に行って愕然とすることになります。

銀行は預金封鎖をしているからです。

なぜか?

国民から預かっている現金が、銀行内にもないのですから、引き出しを制限せざるを得ないのです。

その結果、国民は銀行内に預けている現金を取り戻せなくなります。

そして、デノミによって、例えば、銀行内にあった1000万円が10万円になります。
10万円であれば、銀行は国民に現金を返せます。

これで無事に預金封鎖が解除され、国民も1/100に減ってしまった貯金を自由に引き出せるようになります。

国も借金がなくなり、また国債を発行できるようになります(つまり、また借金ができるようになります)。

ここまで書いた内容は全て過去に、他の国で起きていることです。

昨年にキプロスが破綻した際も、預金封鎖が行われました。

幸いデノミには至りませんでしたが、10万ユーロ以上の個人・企業は約10%、それ未満は約7%の没収がされました。

こんな理不尽なことが世界で起きています。


国を信用できない時、人は資産(お金)をどこに移すか?

自分の国を信用することができなくなった時、国民はどういった行動を取るか。

それは、自国通貨を、それ以外の通貨に変えることになります。

なぜなら、破綻した国の通貨は価値が極端に減り、その通貨を持っているだけで資産がどんどん目減りしていくからです。

例えば、日本円で5,000万円の貯金を持っていても、日本が破綻した際には、その5,000万円は500万円、いや50万円にまで減ってしまうかもしれません。

それを防ぐために、日本円以外の通貨に換金しておくのです。

しかし、一度国家の破綻を経験した国民は、国を信用できなくなりますので、国以外の通貨に対する信頼を置きたくなります。

例えば、ビットコインのような仮想通貨などに。

ビットコインが通貨としての信用を積み上げてきた背景には、こうしたキプロスを初めとした欧州危機も理由の一つと言われています。

国という枠組みを越えた通貨であるビットコインは、こういった国を信用できない人からすると、それだけで充分信用に足る通貨になります。


ビットコインが通貨として信用されるもう一つの理由

そして、このビットコインが信用にたる理由のもう一つは、通貨の総量が制限されていることです。

ビットコインの総量は、最大で2100万枚と決められています。

現在のビットコインの発掘量は1200万枚を越えており、2040年には発掘量が最大の2100万枚に達すると言われています。

金や銀などと同じように、流通量が決まっていることで、ビットコインの信頼性を担保していることになります。

このあたりは書き出すと、長くなるので、別記事にまとめたいと思います。

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