節分と言えば、豆まき。「鬼は外!、福は内!」と言いながら子どもと豆をまくのは楽しいもの。
お子さんから「節分ってなんで豆をまくの?」と聞かれたときに、しっかり教えてあげられるよう、節分で豆まきをする意味と由来について調べてみました。
パッと読むための目次
そもそも節分とは
画像引用:http://plaza.rakuten.co.jp/4ep394spl/diary/201302030000/
季節の変わり目という意味で、立春、立夏、立秋、立冬の前日をさします。
春を迎えることは新年を迎えるほど大事な節目であったことから、室町時代以降から、「節分」といえば春の節分をさすようになりました。
豆まきの由来
昔から、季節の変わり目には邪気が入りやすいと考えられていました。
新しい年を迎え神様が降りてくる前に、邪気を払って福を呼び込むという目的で、神社や寺で追儺式(ついなしき)という行事が行われていました。
追儺式では、鬼の面をつけた人を弓で追い払いますが、これが江戸時代になって豆をまく形となって庶民に広まっていったのが由来です。
なぜ邪気と鬼がつながるのか?
鬼(おに)という字は、もともとは陰(おん)に由来します。
陰(おん)とは、目に見えない邪気をさし、それが「おに」になりました。
また、隠れているこわいものとして、「陰人(おんにん)」が変化したという説もあります。
いずれにしても、目に見えない災害や病気、飢饉など、当時の人には計り知れない出来事は「鬼の仕業」と考えられていたわけです。
なぜ鬼には豆が効果的なのか?
そんな鬼にはなぜ豆が効果的と考えられたのでしょうか。
それには、2つの理由があります。
まず一つは、穀物には生命力と魔除けの呪力が備わっているという信仰があったことです。大豆は米に次いで神事に用いられてきたこともあり、邪気を払うのにも最適と考えられていました。
もう一つは、語呂合わせで、「魔目(まめ)」を鬼の目に投げつけることで鬼を滅する「魔滅」に通じるとされていた点です。
ここで一つ注意しておかないといけない点は、豆まきには煎った豆を用いる点です。
生の豆を使って拾い忘れたものから芽が出てしまうと縁起が悪いとされていることと、「煎る」が「射る」にも通じることです(また語呂合わせですね)。
「魔目」を「射る」ことで「魔滅」となるわけです。
ここまで語呂合わせが徹底していると、感心してしまいます。
豆まきの作法
さて、上記をふまえ、一般的な豆まきの手順を紹介していきます。
1. 大豆は夕方までに煎っておき、枡(ます)に入れ、神棚にお供えしておく。
2. 日が暮れたら、年男や年女、一家の主人が「鬼は外」と外に向かって、「福は内」と家の中に向かって、それぞれ言いながら豆をまきます。
3. まき終わったら鬼と福の出入りを防ぐために戸口を閉めます。
4. まき終わった豆をひろって年齢よりもひとつ多く食べます。こうすることで、「一年中健康(まめ)でいられる」と言われています。
5. 外にまいた豆は、翌朝の早い時間にきれいに片付けます。
まとめ
一般的には鬼を払うという意味で、一家の主人が豆まきをするものですが、最近では節分を盛り上げるためにお父さんが鬼の仮面を被ってやられ役に徹するという家庭が多いですよね。
全国のお父さん、お疲れさまです。
節分を盛り上げて、家族で楽しんだ後には、『実はこの節分にはこういう意味があってな・・・』と、子どもに日本の古来からの伝統を教えてあげるのもいかがでしょうか。
本記事が節分を迎える家族のみなさんの参考になりましたら幸いです。