バレンタインデーにチョコレートを贈る習慣、日本独特のものと知っていましたか?
海外では、バレンタインデーは、他の記念日と同様「恋人たちのための日」です。
ということで、日本ではどうしてこの日にチョコを贈る習慣になったのか?その仕掛け人について調べてみました。
パッと読むための目次
バレンタイン・デーの由来・起源
バレンタイン・デーは、3世紀の古代ローマ帝国に実在した司祭の名にちなんでいます。
当時のローマ帝国では、兵力増強のために兵士の結婚が禁じられていましたが、聖バレンタインはその命令に背き、愛する女性のいる兵士をどんどん結婚させました。
これが、ローマ皇帝の怒りにふれ、聖バレンタインが処刑されたのが、270年(269年説もある)の2月14日。
この殉職にちなむ日が、聖バレンタイン・デーです。
西洋でのバレンタイン・デーの習わし
バレンタイン・デーは、1600年頃のシェイクスピアの『ハムレット』にも登場しており、西洋では、いつの頃からか若い男女が恋にまつわる詩歌などを匿名で贈るのがならわしとなったそうです。
このならわしが日本に紹介されたのは明治41年3月(1908年3月)発刊の『風俗画報』での記事が最初とされています。
ただ、その頃になると、このロマンチックな催しもずいぶん変わっていたようで、「前記の贈答をするほか、バレンタイン会という青年男女の宴会を開いて、面白おかしくさわぐ・・・」と、当時の記事では紹介されていたそうな。
ただ、いずれにしても、バレンタインの日にチョコレートを贈るという習わしは、昔も今も西洋では見当たりませんね。
日本でバレンタイン・デーを仕掛けたのは?
バレンタインをチョコレートを贈る習わしは日本独自のもの。
ということで、バレンタインにチョコレートを贈る習慣となった中には、仕掛人がいました。
【1936年】神戸モロゾフが初めてバレンタインチョコレートを販売

創業翌年の2月には、ハート型のチョコレート容器にファンシーチョコレートを入れた「スイートハート」やバスケットに花束のようにチョコレートを詰めた「ブーケダムール」など、日本で初めてバレンタインチョコレートを発売した。
引用:http://matome.naver.jp/odai/2132920614871296601
【1958年】新宿・伊勢丹売り場のメリーチョコレートが売り出し

1958年に新宿・伊勢丹の売り場で、メリーチョコレート会社がバレンタインチョコを売り出した。このときは、看板に手書きで「バレンタインセール」と書き、3日間のセールを行った。しかし、売れたチョコは30円の板チョコ5枚。大赤字に会社中がガックリしたと思われる。
引用:http://www.futoko.org/kodomo/page0201-387.html
【1960年】森永製菓がバレンタインデー企画をマスコミを使って大々的に展開

1960年、当時人気のあった不二家のハートチョコに対抗し、「2月14日は愛の日。ハートのついたカードや手紙にチョコを添えて贈る日です」なる新聞広告を代替的に打ちました。
引用:http://matome.naver.jp/odai/2132920614871296601
その後、バレンタインデーは普及していき、今ではお菓子業界だけでなく、ウィスキー業界からファッション業界までがバレンタインデーを商機にしているとのこと。
まとめ(というよりも、筆者の感想)
ちなみに、バレンタインデーの一ヶ月後にあるホワイトデー。
これは、1978年に、全国飴菓子工業協同組合が飴を売ろうと思いついて始めたとのこと。
実際には、チョコのお返しに飴を返すことは少ないので、全国飴菓子工業協同組合の思惑が外れてしまった結果になっていますが。。
小さい頃から伝統行事だと思っていたことが、実は企業の販売促進の一環から生まれたものだったと分かると少し悲しい気持ちになりますね。
とは言っても、そういう行事は探してみると実は色々とあるのですが。例えば、恵方巻きの以下事例など。
【関連記事】恵方巻きビジネスの【仕掛人】とは?なぜ恵方巻きは全国区になったのか?
ちなみに、海外ではプレゼントは贈りたいと思った時に贈りたい人にあげるという考えだそうです。
日本のようにパッケージ化されたイベントに習わなくて良いのでちょっと羨ましく思う今日この頃です。